ヨーク市に開設されたJorvik Viking Centre開設40周年を記念して、8枚の記念切手が2024年2月20日に発行された。このバイキング・ブリテン切手のセットは、イギリスにおけるバイキングの歴史、影響、遺産を幅広く紹介している。
上段左から
① 鉄、銀、銅の剣、ロンドンのテンプルから出土、額面;1st
② ヨークで鋳造されたオラフ・グスフリスソンの銀貨、額面;1st
③ 銀の半円ブローチ、カンブリアのペンリスから出土、額面;£1.00
④ ノーサンバーランド所在のリンディスファーン修道院、額面;£1.00
下段左から
⑤ シェトランド諸島のヤールショフに残されているノルウェー人の居住地跡、額面;£2.00
⑥ ヨークで発見された枝角の櫛とケース、コッパーゲート、額面;£2.00
⑦ サマセットのピトニーで発見された金メッキのブロンズブローチ、額面;£2.20
⑧ グラスゴーのゴバン・オールドに所在するホグバックの墓石、額面;£2.20
バイキング(Viking)とは、バイキング時代(800年 ~1050)と呼ばれる約250年間に、西ヨーロッパ沿海部を侵略したスカンアジナヴィア、バルト海沿岸地域の武装集団を指す。
「アングロサクソン年代記」には、793年にバイキングの襲撃があったことが記録されている。バイキングはリンディスファーン修道院(④)を襲い、修道僧を殺して、貴重品や金品を奪った。この襲撃は「バイキングの侵略」の始まりとして位置付けられている。
850年から864年にかけては、イングランドの北部と東岸に大規模な襲撃が断続的に起きた。850年に、バイキングははじめてイングランドで越冬した。
翌865年には、大異教軍と呼ばれる軍団がイングランドに上陸した。
867年にはヨークが掌握されて、バイキングの群落となった。(②、⑥)イースト・アングリアから上陸したこのバイキングは、ノーザンブリアまで侵攻した。
870年には「大夏軍」と呼ばれる新たなバイキング軍団がイングランドに侵攻したが、871年にはバイキングとの戦いにウェセックス王国が勝利、以降はバイキングを英国から遠ざけ続けることに成功した。