2022年4月7日に、渡り鳥10種を図案化した切手が発行された。額面はすべて1st。
上段、左から順に、
1、夜鷹(Nightjar、Caprimulgus europaeus) 夜明けと夕暮れに見られる、開けた森林地帯、ヒース地帯、湿原に住むフクロウのような鳥。 4 月下旬から 5 月に英国に到着して7 月から 8 月に出発する。イベリアからサハラ砂漠を越えて移動し、アフリカ中部および南部の熱帯林で越冬する。
2、鶲(ヒタキ、Pied Flycatcher、Ficedula Hypoleuca)英国西部および北部の成熟した落葉樹林、特にオークに生息する巣穴を作る鳥。常に活動的で、尻尾を立てて翼をはためかせている。羽と腹部のはっきりしたコントラストが印象的。 4 月中旬から 6 月に到着して8 月から 9 月に出発、サハラ砂漠を越えて、アフリカ西部および中央部の熱帯の湿気の多い森林で越冬する。
3、スイフト(Swift、Apus apus) 他のどの鳥よりも飛行に多くの時間を費やし、翼で寝ていることさえある。英国内に広く分布しているが、個体数の着実に減少している。4 月下旬から 5 月に到着して8 月に突然出発、イベリア経由でアフリカ西部に入り、アフリカ中部および南東部に入り、インド洋に到達する。
4、黄セキレイ(Yellow Wagtail,Motacilla flava)黄色の頭と明るいレモン色の羽毛を持ち、長く白い縁の黒い尾を持っている。3 月から 5 月に到着して8 月から 9 月に出発、イベリアを通って北アフリカに移動し、サハラ砂漠を越えてサハラ以南の西アフリカで越冬する。
5、北極トウゾクカモメ(Arctic Skua,Stercorarius parasiticus)スコットランド北部で繁殖し、英国の海岸周辺を回遊する荒々しい海鳥。4 月に到着して8 月から 9 月に出発、冬はアフリカの西海岸沖から南アフリカまで南下、大西洋を横断する鳥もいる。
下段、左から順に、
1.大尺鴫(ダイシャクシギ、Stone-curlew、Burhinus oedicnemus) 主にノーフォークとサフォークのブレックランドとソールズベリー平原周辺で見られる珍しい鳥。夜間に最も活動的で、夕暮れ時に無脊椎動物を狩るのに適した大きな黄色い目がある。数は激減。3 月から 4 月に到着して8 月から 9 月に出発、フランス南西部、スペイン、アフリカ北西部で越冬。
2、北極鯵刺(アジサシ、Arctic Tern、Sterna paradisaea)機敏に飛ぶ白い海鳥。水に飛び込んで小魚を捕る。英国の海岸線に沿って移動し、内陸の湖でよく見られる。 5 月から 6 月に到着して7 月から 10 月に出発する。
3、ツバメ(Swallow、Hirundo rustica)ロイヤルブルー、赤、白のツバメが野原を横切るのが、春の始まりとして心待ちにされている。4 月から 5 月に到着し、9 月から 10 月に出発、イベリア半島の西部および中央アフリカを通過し、南アフリカで越冬する。
4、雉鳩(キジバト、Turtle Dove、Streptopelia turtur) 鮮やかな色のキジバトが喉を鳴らす歌は、英国の夏のサウンド・トラックである。イングランドの南から東にかけての森林や農地の生け垣などで見られる。5 月に到着して7 月から 9 月に出発、イベリアとアフリカ北西部を通って南下し、アフリカ西部の熱帯地域で越冬する。
5、モンタギューの沢鷹(Montagu's Harrier、Circus pygargus) 優美で長い翼と長い脚を持つ猛禽類で、野原や沼地の低地で狩りをし、小鳥や哺乳類を求めて動き回る。英国では非常にまれにしか見られなくなった。4 月から 5 月に到着して9 月に出発、半乾燥した砂漠とサバンナのアフリカ西部および中央部のサヘル地帯で越冬する。
英国はバードウォッチング人口が約3百万人、国民20名に1人の割合のバードウォッチングを楽しんでいる。公園や散策路、住宅街でも身近に野鳥観察を楽しむことができるバードウォッチング大国である。近年は、世界の自然環境保全活動にも積極的に取り組んでいる。