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チャールズ新国王の戴冠式記念 ~英国切手の魅力シリーズ78~



 2023年5月6日にチャールズ新国王の戴冠式を記念する記念切手4枚とそのシートが発行された。

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 昨年9月に即位したイギリス国王チャールズ3世の戴冠式が、5月6日にロンドンで盛大に行われ、テレビなどを通じて世界中に放映された。戴冠式は、宗教典礼と華やかな様式を組み合わせた象徴的な儀式である。一般市民や招待客がウェストミンスター寺院やその周りに集まり、国王夫妻の戴冠を祝った。

 しかしながら、記念切手4枚には戴冠式の豪華さや華麗さの表現はない。おそらくチャールズ新国王のご意向を体して、地域社会や諸外国との協調などの理念が図案化された地味なものとされたのであろう。

シートの左上;1st、 戴冠式

 カンタベリー大司教によって聖エドワード王冠が陛下の頭に降ろされる戴冠式の瞬間を描いている。国王は鳩の入った笏と十字架のある笏を持ち、戴冠式の椅子に座っている。舞台はウェストミンスター寺院の前で、上空には花火が打ち上げられ、背景では、群衆が式典を見守り祝う中、王の軍隊のメンバーが祝砲を発砲している。

シートの右上;1st、 多様性とコミュニティ

 この切手には、ユダヤ教、イスラム教、キリスト教、シーク教、ヒンズー教、仏教を代表する人物が描かれている。背景には英国の田舎と都市の両方の側面が示されており、英国各地にあるさまざまな礼拝所のいくつかが含まれている。

シートの左下;£2.20 連邦

 外向きの英国の姿、世界貿易、協力、民主主義、平和をテーマとして、想像上の連邦会議、連邦ゲームの表現、連邦諸国の国旗の一部、貿易と商業の場面、連邦戦没者墓地が描かれている。

シートの右下;£2.20 持続可能性と生物多様性

 この切手は持続可能な農法とともに自然の風景を描いており、水力発電やソーラーパネルなどの再生可能エネルギー源を示している。また、多様な森林、野生の花の草原、受粉を媒介する昆虫の画像は、野生生物保護の重要性を強調するとともに、生け垣の敷設や養蜂などの伝統的な工芸も取り上げられている。

 筆者は英国滞在中に当時のチャルズ皇太子が主宰されていたビジネス・イン・ザ・コミュニティーという企業に地域に密着して社会貢献を果たすように働きかける運動に参画、毎月お会いしていたので、新国王ご戴冠を祝してお祝い状を認めた。このお祝い状に対し、新国王とカミラ新女王の連名で頂戴した礼状を下に掲げる。

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