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父の死後叙勲

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父は1981年11月27日付けで、天皇より「勲三等・旭日中綬章」を授与されました。死後叙勲は、本人の没後30日内に親族が申請し、死亡日付けで授与される叙勲制度です。

 父は生前、叙勲制度は官民の格差が大きく、かつ業績を公平に評価したものではないので、受けないと、叙勲を拒否してきました。

 ところが、父の没後にロンドンから帰って来ますと、父のお弟子さん方が数人集まっておられ、「先生はそれでよいでしょうが、恩師に受賞を拒否されると、弟子たちが迷惑を蒙る懸念があるので、ぜひ死後叙勲を受けてほしい」と懇請されました。そこで、母と相談して、直ちに応諾し、手続きを進めて貰いました。

 父は大学の教授や学部長職だけではなく、京都府の地方労働委員会の会長職を永く勤めていたこともあり、生前叙勲であれば、もう一格上の旭日重光章がいただけるところ、拒否してきたために、一格落ちの中綬章となった由です。






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