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オバマの医療改革その後と米国Healthcare GPOの概要~2011年4月22日、第73回SPD研究会での講演スライド

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 2011年4月22日に、中央大学駿河台記念館560号会議室で開催されました第73回SPD研究会で「オバマの医療改革その後と米国Healthcare GPOの概要」と題して講演を行ないました。その講演時に使いましたスライドを下に掲げます。付属資料1としてオバマ大統領が2009年9月9日に上下両院で行ないました演説の全文と付属資料2としてオバマ医療改革後の動きについての主要紙の記事要約を配布しました。付属資料2のみスライドの下に掲げます。 

⇒ スライドを見る(PDFファイル)

 SPD(Supply Processing and Distribution)研究会は、平成11年3月に(株)メディケア情報研究所が世話役となり、医療材料を中心とする物品管理業務に携わる約30社のSPD関連業者間の横断的な意見交換・研究の場として発足しましたユニークな研究会です。

 この研究会から、米国のGPO(Group Purchasing Organization)についての講演依頼がありました。米国のGPOについて解説した文献は私がまとめまして2005年2月19日付けでホームページに掲出しました「米国病院の医療機器共同購買の動向-GPOとIHN 」以外には見当たらないとのことであり、お引き受けした次第です。

<付属資料 2 >

オバマの医療改革その後の動き~主要紙の記事要約

ヘルスケア改革のバトンは州に (WP, 4月/12日/2010)

 ヘルスケア法が成立した今、連邦政府は、州による改革の主要な内容の施行、特に限られたスケジュールで施行できるかに注力している。

世論調査:ヘルスケア法案への抵抗強い (AP/Yahoo! News, 4月/15日/2010)

 新しいAP-GfK世論調査によると、 米国人は50%対39%でヘルスケア見直しに反対している。残りの10%は中立である。分裂した議会が法案を通過させ大統領が署名した先月以前は、世論は均等に分かれていた。
 大統領のヘルスケアへの取組への不支持率は法案通過前の46%から52%に上昇した。これは昨夏の一連のタウンホールミーティングの時期にもなかった水準である。
 改革をとてもよく又はよく理解していると答えた者はわずか28%である。
 64歳以下の者の37%が強く反対しているのに対し、高齢者では49%が強く反対している。

ヘルスケア法通過後、オバマは施行に向けて推進 (NYT, 4月/17日/2010)

 ヘルスケア法の医療費を抑制する効果はその施行がどうなるかによるところが大きいことを意識して、大統領は、改革の重要な要素を実行するためにハイレベルのチームを組織するとともに、法律の規定よりも前倒しで進めることを検討している。

共和党、医療費推計の精査を要求 (Politico, 4月/28日/2010)

 下院共和党は水曜、メディケア・メディケイド・サービスセンター(CMS)から、少なくとも最初の10年は医療費が増加するとの直近の報告を受けて、ヘルスケア改革が全体の医療費を増やすかどうかの調査を要求した。彼らは、4委員会の委員長に対し、メモリアルデーまでにCMSの主任数理官のRichard Fosterが推計について証言するヒアリングを開くように求めた。

フロリダの訴訟、ヘルスケア法に脅威 (NYT, 5月/10日/2010)

 米国人は医療保険加入を義務付けるというヘルスケア法の規制を葬ろうとして訴訟を提起している州司法長官は、今や20州(一人を除き全員が共和党員)に上る。
 しかし他の専門家は、最高裁の先例に照らすと保険加入義務付けはセーフと見ている。彼らは、州には原告適格が認められない可能性もあると見ている。

ヘルスケア法に合憲判断(NYT, 10月/7日/2010)

 ミシガンの連邦判事は木曜、ヘルスケア新法に対して行われた15件の訴訟のうちの1件を却下した。これは同法を合憲とした最初の判断である。
 フロリダとバージニアの2つの別の訴訟では、ミシガンで判断された同じ争点についてヒアリングが行われる予定だ。中心的な争点は、憲法の通商条項がある商業的な製品、具体的には医療保険を保持することを市民に義務付ける権限を議会に与えているかどうかというもので、これは最終的には最高裁まで行く可能性がある。

ヘルスケア改革、成否は州の保険エクスチェンジ次第 (NYT, 10月/23日/2010)

 適正価格の保障を全ての人にというヘルスケア改革の成功は、州の保険エクスチェンジの創設にかかっている。
 ヘルスケアをめぐる戦いは州に移行しようとしており、来年初めの州議会では保険エクスチェンジの設計が最も緊急の課題の一つになる。

裁判所、ヘルスケア法への異議申立を却下 (NYT, 11月/30日/2010)

 連邦裁判所は火曜、ほとんどの米国人に医療保障加入義務を課すことは州際通商を規制する連邦議会の権限の範囲内だと決定し、ヘルスケア新法の合憲性を支持した。このような決定が出たのはこの2か月で2回目である。同法が3月に施行されて以降、およそ2ダースもの法的異議申立が行われている。

裁判所、ヘルスケア法の根幹部分を無効と判断 (NYT, 12月/13日/2010)

 バージニアの連邦判事は月曜、ヘルスケア法の主要条項を違憲と判定し、法を無効とした最初の裁判官になった。
 ブッシュ前大統領が指名したこの裁判官は、法が多くの米国人に保険加入を義務付けたことは、憲法の通商条項が議会に与えた規制権限を超えるものだと述べた。
 この決定は国民に混乱を生み、連邦議会や多くの州議会において共和党員からの激しい攻撃を受けている法律への政治的支持をさらに不安定化させる可能性が高い。

ヘルスケア改革、一世代を回顧する (NYT, 12月/15日/2010)

 社会保障年金やその他の拡大するプログラムの歴史には、民主・共和両党が引き出すことのできるいくつかの本質的な教訓がある。
 共和党は、法案撤回に向けた戦いは「実質的には時間との競争であること」を認識しなければならない。ほとんどのプログラムが今後数年に段階的に施行されることを考えると、法の主要部分に打撃を与えるのに最もよいタイミングは、まさに今である。というのは、我々は今法案成立と法律受容の間の移行期にあり、一般国民はまだ新しい巨大なプログラムに懐疑的でありその利点に慣れるには至っていないからである。
 民主党が今やらなければならないのは、一般国民が新法に基づいた仕事上・家庭上の意思決定を始める時期まで、法に対する法的・政治的な攻撃を撥ね返すことである。もしそれができれば、歴史が教えることは、保守主義者は頭から法の撤回を求めるのではなく、法の改正に注力せざるをえないだろうということである。

下院、シンボル的法案によってヘルスケア法の撤回を議決(NYT, 1月/19日/2011)

 下院は水曜、ヘルスケア改革法の撤回を議決した。新たに多数派となった共和党は選挙の約束の履行としてこれを称揚し、改革廃止に向けた全力の取組がはじまった。
 採決は245対189で、賛成する242人共和党議員全員に民主党議員3人が加わった。
 民主党が多数の上院は、撤回措置に応じるつもりはなく、実質的に葬ると述べてきた。
 下院共和党は、現実を認めつつも、「撤回と交換」戦略を前に進めるつもりだと述べた。しかし次の一手はずっと難しい。医療費とカバレッジ拡大を管理するために「自由市場の解」を強調する別の選択肢についてコンセンサスを得ることが必要なのだ。

下院共和党、独自のヘルスケア法案を計画 (NYT, 1月/20日/2011)

 下院共和党は木曜、ヘルスケア新法の撤回の採決から24時間もたたない間に、共通する目的の一部を果たすが連邦の力の行使には抑制的な別の法案を通すつもりだと述べた。
 ヘルスケア法に代わる法案では13の目的が示された。たとえば、立法は競争と選択により保険料を下げるものであるべきであり、手ごろな値段の保障へのアクセスを既往症のある者にも提供し、保険を持っている米国人の数を増やし、州に対しメディケイド運営においてより大きな柔軟性を与えるといったようなことである。

下院共和党、メディケア民営化を検討 (AP/Yahoo! News, 1月/28日/2011)

 メディケア削減を図った民主党を攻撃した数月後、下院共和党はメディケア民営化の企てを再開するかどうか議論を始めた。ポール・ライアン下院予算委員長は保障の選択肢メニューの中から民間プランを購入するための定額給付によってメディケアを置き換える自らのアイディアへの支持を模索している。

上院、ヘルスケア法撤回を却下(NYT, 2月/2日/2011) 

 上院民主党は水曜、ヘルスケア法を撤回するという共和党の試みを打ち破った。一方で、両党議員は協力して、法律に含まれる多額の報告義務を小規模企業に課す規定を撤回した。
 共和党議員は、改革を、雇用創出を妨げヘルスケアシステムにおいて政府に大きすぎる役割を与えているとして非難した。民主党議員は特に無保険者にとっての法のメリットを強調するとともに、中立機関である議会予算局の推計では法は将来の赤字を減らすと指摘した。

ヘルスケアと最高裁:すべてはタイミング次第  (WSJ, 2月/9日/2011)

 大統領のヘルスケア改革法をめぐる争いは最高裁での対決に向かっており、まだ決まったわけではないがタイミングが全てとなり得る。
 政権とほとんどの民主党員は、上級審への動きがゆっくりとしたものになることを望んでいる。彼らは将来の裁判官の構成変更は助けになるかもしれないと信じている。法の施行されている期間が長ければ長いほど、より多くの条項が施行されることも大きい。
 退職や障害、死亡などで裁判所に交替があれば、大統領は新たな判事を指名するだろう。もし訴訟がファストトラック手続に乗らない場合は、判決までには数年かかる可能性がある。
 

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