「医療材料マネジメントで病院を変える」(㈱じほう、2012年12月20日刊)という医療関係者に広く活用いただける目的で編集されました医療経営戦略論が刊行されました。国際医療福祉大学大学院・武藤正樹教授監修、医料材料マネジメント研究会編集で、この分野の周智を集めた指南書です。本書に、リーズンホワイ㈱代表取締役塩飽哲生氏との共著で「マネジメント先進国・米国の事例に学ぶ~米国における医療GPOの現況(p199~220」と題した小論を寄稿しました。PDFファイルをご覧ください。
医療機関における医療材料費は技術進歩を主因として年々増加しており、そのマネジメント手法の改善についても研究が進んでいます。これは単にコスト削減を追求するというよりは、より質が高くかつ安全性も高い医療機器や材料を選択することにより、結果的に医療のトータルコストを下げ、効率性を上げることが重要であるという認識のうえに立っています。
武藤先生が代表幹事を務めておられる「医療材料マネジメント研究会」では、この観点から医療材料・医療機器の開発・承認,流通,販売,現場における使用,その臨床評価・経済評価のすべてのプロセスについて理解し、関係者を啓発する目的での研究会を重ね、2013年には国際医療福祉大学で年間を通じての公開講座「医療マネジメント講座」が開催されました。
本稿は、医療材料マネジメント研究会で2010年12月18日に私が行ないました「共同購入今後の課題~アメリカGPOの仕組みなど」、2013年6月14日に国際医療福祉大学の公開講座で行ないました「アメリカGPOの実態とアバマケアについて」https://www.y-okabe.org/medical/gpo.htmlと2013年1月20日に医療材料マネジメント研究会で塩飽哲生氏が行ないました「アメリカGPO(医療材料共同購買組織)の調査報告」を基に再構成したものです。
塩飽哲生氏は2002年東京大学工学系研究科卒、2011年に地域医療の現在と未来が「見える化」されることで地域に必要な医療資源の総量と配分を一目瞭然で分かり易く把握できるようにするグラフやチャートを提供するなど、IT技術を駆使したユニークな医療コンサルティング会社「リーズンホワイ㈱」http://reasonwhy.jp/company.htmlを設立された新進気鋭の若手企業家です。2012年9月に医療流通改善研究会が米国に派遣しました調査団でご一緒に仕事をしたご縁です。