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ハレオンソーラー中国本社工場見学記

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<兜町(しま)だより>

ハレオン・ソーラー(海潤光伏科技、証券No.600401
中国の新橋本社工場を見学(東証ペンクラブ主催)

31日、午後3時から約2時間にわたり工場内を視察、夕6時から江波工場長ほか4名の幹部スタッフとの懇談会に臨んだ。この見学はハレオンから太陽光パネルを大量に輸入している㈱Looop中村創一郎社長のご紹介により、同社上海駐在・李経理のご案内で実現したものである。ハレオン・ソーラーは持ち株会社名で新橋本社工場は子会社「江明鑫輝太陽能有限公司」として運営されている。

ハレオン・ソーラー・グループは、2004年に純民間資本で創業、2012年に上海証券取引所に再上場した中国最大級の結晶シリコン系太陽電池、モジュール、パネルの製造メーカー。グループ全体の年間売上約1,300億円、うち新橋本社工場の売上は約560億円。2014年までは初期投資の負担で赤字決算であったが、2015年には約28億円の純益を計上した。現在の時価総額は約2,000億円。

 新橋工場の敷地は
41千平方キロ、工場建屋11千平方キロ。完成パネルの年間発電容量5億ワット。従業員約1,000名。工場建屋は全長300米で、18ラインで製造している。設備機械は大半が中国製であり、現在、昼夜12時間交代でフル操業している。セル、モジュールの生産工程は100%自動化されており、監視と運搬も自動化を計画している。

中国の発電量は5.6兆キロワット時(2015)であるが、電源別では火力が78%、水力が18%を占め、原子力と風力・太陽光など自然エネルギーがそれぞれ2%ずつとなっている。今後は自然エネルギーを飛躍的に増やす計画であり、太陽光パネルの需要は急増を続けている。

このような国策下で、グラフの通り、現在世界の大手太陽光パネル・メーカー17社のうち11社を中国企業が占め、ハレオンは10位につけている。今や、太陽光発電の市場は完全に中国が牛耳っており、製品の品質も欧米や韓国製を凌いでいると、自信満々であった。

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 中国では経済の減速で国営企業の過剰生産が大問題となっているが、太陽光パネルは内需が強く、これまで注力してきた輸出を抑制せざるを得ない状況にある。ハレオンも昨年は総売上の35%が輸出であったが、今年は30%に落とさざるを得ないとしている。

それでも、長期的には中国国内の電力需要が大きく伸びることはないと見て、ハレオンでは中国での投資はこれ以上は増やさず、今後はインドなどへの分散投資を進めていく方針を打ち出している。

(岡部陽二 記)



201651日、日本株式新聞社発行「投資手帳」第57巻第5号、p18所収)






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