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・ 目次、序文
・ 監訳者あとがき
・ 本書に対する書評
概要
著者は『米国の医療は、殺されて死んでしまった』という。医療市場において競争原理が働いておらず、患者が市場の外に追いやられ、疎外されてしまったからである。政府による統制という点では日本も例外ではない。序文で、後期高齢者医療制度の導入により、最悪の事態はこれからであると警告している。本書は、規制により窒息した医療の現状を伝えるとともに、消費者主権の医療システムを実現するための包括的なプランを提示している。本書が提示する消費者中心の考え方は医療関係者すべてが心に留めるべき基本である。
目次
第一部 米国医療崩壊の構図 ――ジャック・モーガンを殺したのは誰か?
第一章 医療サービスが崩壊した日
第二部 緩やかな死への歩み
第二章 殺人者その一 医療保険会社 ――機能不全の文化がもたらす死
第三章 殺人者その二 総合病院 ――帝国を築いた手が死をもたらす
第三章 補遺 病院の診療報酬を減らし、医療の質を高める 技術革新
第四章 殺人者その三 雇用主企業 ――ひとつだけの「選択肢」が死を招く
第五章 殺人者その四 米国議会 ――選ばれた国民の代表がもたらす死
第六章 殺人者その五 専門家集団 ――エリートの医療政策立案者の手による死
第三部 あるべき医療 ――消費者が動かす医療サービス市場
第七章 消費者が動かす医療サービスの仕組み
第八章 消費者が動かす医療保険給付 ――諸外国や他産業からの教訓
第四部 消費者が動かす医療サービス ――実現への道 ~ アメ、ムチ、法律
第九章 アメ――医療ビジネスの起業家精神を花咲かせよう
第十章 ムチ――情報の流れをよくしよう
第十一章 消費者が動かす大胆に改革された医療システム ――法律と立法議員
著者紹介
原著表紙
レジナ E. ヘルツリンガー(Regina E. Herzlinger)
マサチューセッツ工科大学経済学部卒業
ハーバード大学経営大学院にて博士号取得
1965 年~ 1972 年 政府機関,コンサルタント会社勤務
1972 年 ハーバード大学経営大学院助教授
1980 年~現在 ハーバード大学経営大学院教授
専門:医療経営論,非営利企業論,経営工学論
著書: Market-driven Health Care: Who Wins, Who Loses in The Transformation of America's Largest Service Industry. Addison-Wesley Publishing Co. Inc., 1996.
Consumer-Driven Health Care: Implications for Providers, Payers, and Policymakers. Jossey-Bass Publishers, 2004.
Measuring the Financial Performance of Nonprofit Organizations: Solutions Manual. Boston, Mass.: Harvard Business School Publishing, 1997. ほか
監訳者紹介
岡部 陽二
京都大学法学部卒業
1957 年~ 1993 年 (株)住友銀行,1988 年同行専務取締役
1993 年~ 1998 年 明光証券(株)代表取締役会長
1998 年~ 2005 年 広島国際大学医療福祉学部医療経営学科および同大学院教授
2001 年~現在 医療経済研究機構専務理事
ホームページ:http://www.y-okabe.org
メールアドレス:
著書: 「岡部陽二著作集~一国際金融人の軌跡」ほか
監訳書: 「医療サービス市場の勝者」(シュプリンガー・フェアラーク東京)
「消費者が動かす医療サービス市場」(同)
訳者紹介
竹田 悦子
東京外国語大学外国語学部フランス語学科卒業
1985 年~ 1990 年 高校教諭等
1990 年~現在 日本語教師,翻訳業
翻訳書:「医療サービス市場の勝者」(シュプリンガー・フェアラーク東京)
「人生いかに生きるべきか」(同)
「消費者が動かす医療サービス市場」(同) ほか